カンボジア仏教大学 2005年6月 「法華経講座」土屋信裕

概要

1 挨拶

  1 最初に
 2 創価学会について


2 法華経の位置
  1 上座部仏教(Theravada)
  2 大乗仏教(Mahayana)
  3 法華経(Saddharma-pundarika-sutraと漢訳妙法蓮華経)

3 法華経の妙法(Saddharma)
  1 上座部(小乗)の縁起説は:
  2 大乗の縁起説の代表的なもの:
 3 法華経の妙法(縁起)

第3回 「妙法の行進」 2005年 6月 6日〜6月11日 
                           プノンペン&アンコールワット遺跡

 平成17年3月 吉日

日蓮聖人門下各聖・各位

                             「妙法の行進」事務局

日蓮聖人門下の有志による「妙法の行進」について

趣意書

合掌

皆様の厚き御支援を頂き、第1回・第2回とカンボジア宗教省及び上座部仏教界と共に行われた「妙法の行進」は、地元マスメディアも称賛する中、首都プノンペン及びアンコール遺跡のあるシェムリアップ等で世界の平和と繁栄を祈って盛大に行われました。門流を超えて日蓮聖人の御遺戒を果たすべく臨んだ異体同心の僧侶・信者の参加者は、300人を超える上座部僧侶と共に声高らか市中町々を唱題行脚し、そして現地クメール語に翻訳された要約の妙法蓮華経は、大変な歓迎を受けてカンボジアの方々に広く施本されました。

顕仏未来記には「月は西より出でて東を照らし、日は東より出でて西を照らす。仏法又以て是の如し、正・像には西より東に向ひ、末法には東より西に往く」、そして諌暁八幡抄には「日は東より出づ。日本の仏法の月氏へ還るべき瑞相なり」とあります。日蓮聖人の御遺戒の実践によって、釈迦如来が日常になされ、そして人生につながりのある阿含の教えが法華経によって開顕されるならば、高遠なる理想と事実を兼ね備えた仏教となるのは間違いございません。法華経並びに阿含経をよく疎通し、宗派の偏見・妄想を打開して生気溌剌たる釈尊の慈訓として、之をアジアの光とし、之を世界の光として、人類に与えることは、日蓮聖人の門下に託した使命であると考えております。

今年度実施される第3回「妙法の行進」では、カンボジア仏教大学の要望により法華経についての講義も実施されることとなり、上座部仏教が法華経によって開顕できる時が近づきつつあると期待されます。また、5年間の継続を目指す「妙法の行進」はカンボジアを経て、いよいよ次年度はインドにおける妙法流布のため、仏教の聖地ブッダガヤ・霊鷲山での開催を成功させるべく準備を進めております。皆様方からの御支援・御高配の御陰を持ちまして、何とか此処まで来ることが出来ましたが、これからが大きな山場でございます。どうか、今後とも厚き御力添えを頂き度、伏して御願い申し上げる次第であります。

南無妙法蓮華経


1 費用  :  航空運賃(東京・関西〜プノンペン〜シェムリアップ往復)
             + 宿泊費(プノンペン2泊、シェムリアップ2泊)

              
   + 参加費(飲料水・食事、救護スタッフ、入場料等)
                     
 =15万円 口座振込み「妙法の行進」事務局へ
                    *千歳空港から東京・関西空港利用の方は、+1万円(往復)で対応します。 

2 募集・募金  : 妙法の行進」 参加申込締切  4月末日
                        賛助金受付は  5月末日まで
                 *「妙法の行進」は、在家信者の方々の御参加・御賛助を歓迎します。

                 *4月末日までに御参加・御賛助の申し込みをされた方々の御芳名は、
                   施本される要約「妙法蓮華経」に掲載されます。以降の賛助者名は、
                   次年度となります。
 

              
            郵便振替
   口座番号 00970-1-187132   口座名称 「妙法の行進」

            
                 
*参加の方は通信欄に住所・氏名・電話番号の他、生年月日・年齢・性別
                   パスポート記載のローマ字氏名・パスポート番号を明記して下さい。   
           
           



「妙法の行進」時の服装

1 カンボジアの上座部僧侶と共に行脚をしますので、僧侶の方は居士衣もしくは道服・改良服で御願い致します(運動靴可)。お手数ですが、団扇太鼓の用意を御願い致します。
2 在家信者の方は、特に指定はありません。

航空機搭乗券・宿泊の手配

1 航空運賃+宿泊費+食費その他=15万円を口座に振り込んで頂いた方については、事務局で搭乗券ならびに宿泊の手配をします。搭乗券は出発前までに送付致します。口座振り込み時に、通信欄に住所・氏名・電話番号パスポートに記載された氏名(ローマ字)及びパスポート番号、生年月日、年齢等を明記して下さい。

2 航空機は、ベトナム航空を特別割引料金にて利用します。募集締め切りまでに間に合わない分については、お手続きは出来ません。尚、発券後の変更は不可であり、取り消しの場合は手数料が必要ですので御注意下さい。

3 スケジュールの都合上等、搭乗券を自前で手配される方については宿泊の予約を致し、参加費との差額を計算しますので、事務局・土屋宛に「妙法の行進」参加の意向とともに御連絡下さい(直接或いは問い合わせ先を通しても構いません)。その場合、宿泊費は団体で契約の特別料金となりますが、精算は各自で御願い致します。

4 海外傷害保険の手続きは簡易ですので、各自で各出発空港の窓口等で加入して下さい。

5 カンボジアの滞在には、ビザが必要です。事前に、東京の大使館及び大阪の領事館にて取得できますが、カンビジア入国時に空港にて簡易に所得出来ます。その場合、料金20USドルと顔写真1枚(縦4cm 横3cm)を必ず用意して下さい。


参加費・その他                                         

1 参加費は、食事その他すべて込みです。
2 現地の通貨はリエル(1USドル=3960リエル)ですが、通用度の高い通貨はUSドルです。出発時に、少額紙幣も混ぜて空港で両替しておくことをお勧めします。
3 パスポートの取得には、土・休日を除いて一週間以上掛かりますので、お早めに手続きを御願い致します。
4 その他、不明な点はお問い合わせ下さい。  
  Tel 092-926-8031 担当 土屋


第2回「妙法の行進」を終えて


                        「妙法の行進」事務局
                              土屋 信裕

第2回「妙法の行進」は、皆様方の御賛助・御協力の御陰を持ちまして、今回も無事成功の内に終了致しました。長く続いた内戦と未だ政局混乱のカンボジア王国において、法華経を弘めて世界の平和と繁栄を願う本プログラムは、「立正安国」を達成せんとする私達日蓮聖人門下に取りましても、久遠実成の釈尊の仏力と法華経の経力への「信」を問う大切な実証の場でもございます。今回は、首都プノンペン及びアンコール遺跡のあるシェムリアップにおいて、宗教省及び現地仏教界と協力の上、それぞれ総勢300人を超える僧侶と信者を動員して、唱題行脚ならびに3000冊の現地語に翻訳した要約「妙法蓮華経」の配布が各地で行われました。

5月30日夕刻にカンボジアに入国した日蓮聖人門下約20名の有志は、翌日6月1日の午前中には、上座部2派の長老及び宗教大臣等の始めとして300人を超える僧侶と共に宗教省に集い、セレモニーと双方による質疑応答を終えた後、午後には各派本山を始めとして市内4ヶ寺を巡りました。翌日航空機で第2の都市であるシェムリアップへ移動した一行は、2日早朝より待機していた現地の僧侶信者と共に市内4ヶ寺を巡り歩きます。各寺院では、小学校の生徒が沿道に一列に手を合わせて出迎え、そして人々の歓迎を受けて日本とカンボジアによる読誦が交互に行われました。「南無妙法蓮華経」の幟を先頭に団扇太鼓と唱題を響かせ、平和と繁栄を祈る総勢300人を超える僧侶と信者が列なって町々村々を行進する姿は、まさに圧巻と言えます。午後には世界遺産であるアンコールワット及びアンコールトムを巡って再び行進が行われ、最後にはシンセサイザーの伴奏と共に、現地語による「寿量品」が朗読され、自我偈を基に今回の為に作詞作曲された「永遠の真実を奏でて」が日本側の僧侶・信者によって合唱されました。今後のカンボジアの仏教界を担う僧侶・信徒の方々に、妙法蓮華経は確かな感動を与えているとの手応えを得ています。今回も行進がピークに達する頃には、現地上座部の若き僧侶達が団扇太鼓を手に、共に題目を唱えていく姿を見ることも出来ました。両日の模様は、各新聞や放送局によって大きく取り上げられ、ケーブルテレビを通じて世界にも発信されています。これも偏に、教主釈尊の御導きと諸天善神の御加護、ならびに参加者及び御賛助・御協力下さった皆様方の功徳の賜と感謝しております。以下は、宗教省主催のセレモニーにおいて、日本側事務局を代表して行われた挨拶文でございます。

昨年度「妙法の行進」の後、カンボジアにおける様々な社会問題が、非暴力・平和的方法によって行われつつあるとの報道が日本でもありました。これは、カンボジア国民の良心と道徳を護る使命を持つ皆様方僧侶が、宗派を超え、その力を合わせて国を思い、そしてカンボジアの国民の皆様に祈りを捧げた成果であると考えております。このような機会に、私ども日本の日蓮聖人門下が宗派を超えて参加し、そして法華経を皆様に是非と御紹介させて頂きますのは、この釈尊の説かれた法華経が社会の平和と繁栄を築くものであるからであります。そしてそれを築き上げる社会的な活動の中において、法華経を奉じる者は、僧侶のみならず一切の人々が、皆仏子としての自己の価値を発揮し、自己の実現を図ることが出来るようにと、釈尊がその大いなる慈悲を以って法華経を説かれているからであります。

この法華経の最も大事であるところは、16番目の章である寿量品を中心として説かれております。真理の側からすれば、遥かなる過去より永遠の仏である釈迦如来が、一切の衆生を救うために、理想の社会を、世界を浄土化せしめるために、大いなる慈悲を以ってこの世に降誕され、そして一切の人々に法を説かれたのでございます。これを現象の側から見るならば、約2500年前に釈迦族の王子として生まれたゴータマ・シッタルダが出家し、困難なる修行を経て、遂に無上の悟りを開き、そして永遠なる仏と自己が一体であるとの統一を成し遂げて、人々を救うため、理想の社会を築くために、一切の人々に法を説かれたのでございました。

この永遠の仏であることの真実を法華経で述べられる前に、釈迦如来は、遥かなる過去より自らが教化していたと言う数限りない菩薩達を大地の下より出現させております。真理の側からすれば、永遠の過去より、永遠の釈迦如来の弟子として、人々を救い、この苦しみ溢れる世界を浄土としようと修行してきた菩薩達であります。そして釈迦如来は、自らの実体である永遠の仏との自己統一を示したように、汝等も汝等の本質である、永遠の仏である私の弟子であることを覚り、そしてその永遠なる菩薩との自己統一を成し遂げるようにと示されたのでございます。そして、その教えを聞いた者達は、社会の矛盾と対立の中に身を投じても、これを耐え忍び、社会の平和と繁栄のために、統一と調和のために、法を護り、法を弘めることを誓ったのであります。

私たちが永遠なる菩薩との自己統一を図るためには、即ち私達の本体がその永遠なる菩薩であるとの自覚を得るためには、涅槃に入るとして身を隠されている釈迦如来が、実は今もなお、人々を苦しみから救い、そしてこの世界を理想化せしめるために、常に私たちを導いている事実を覚知し、そして自己の身体を釈迦如来の永遠の弟子としての活動に捧げ、慈悲を以って、そして畏れなく社会の中に於いて奮闘せねばなりません。僧侶である皆さんが奮闘することにより、一切の人々が皆、仏の子として自覚を持って、そしてこの国の平和と繁栄のために力を尽くすのであります。

かってカンボジア王国は、仏教により平和と繁栄を築いてきた優れた国であります。悲惨な内戦を経て、社会が未だ混沌としている今こそが復活の時であります。幸いなことに、カンボジアの国民の皆さんは、僧侶の方々に大変な敬意を持たれていることと思います。この復活を成し遂げるには、皆さんが是非ともその中心とならねばなりません。物質的には繁栄を成し遂げた日本ですが、残念ながら日本の仏教界は形骸化しているとの批判を受け、そして人々の精神は荒廃して、様々な社会的な問題が生じております。私達も今、当に復活しなければならない時であります。仏教界と宗教省が一致団結して、平和と繁栄を祈る「妙法の行進」を成し遂げる程のカンボジアのエネルギーを、私達は皆様方から頂き、日本に持ち帰り、そして私達も奮闘せねばなりません。お釈迦様の永遠なる弟子として、力を合わせて共に頑張って参りましょう。

第2回 「妙法の行進」 2004年 5月31日〜6月5日 
                           プノンペン&アンコールワット

                              平成15年 11月 吉日

日蓮聖人門下各聖・各位                 

                                 「妙法の行進」事務局
                                    


日蓮聖人門下の有志による「妙法の行進」について


趣意書

合掌

立教開宗750年の佳節を迎えまして、日蓮聖人門下の各聖・各位に於かれましては、各方面で妙法の流布に益々御尽力のことと拝します。

日蓮聖人が門下に嘱望されました「立正安国」の精神は、我国のみならず一閻浮堤の平和と繁栄を実現するために、「妙法蓮華経」の流布をすることにありました。また、諌暁八幡抄に「日は東より西に入る、日本の仏法の月氏へ還るべき瑞相なり」、顕仏未来記には「月は西より出でて東を照らし、日は東より出でて西を照らす。仏法も又是くの如し、正像には西より東に向かい、末法には東より西に往く」とありますように、日本を拠点として妙法蓮華経を再びアジアの国々に弘めんとすることは、日蓮聖人門下に託された使命と言うべきものと考えております。このような背景に基づき、この度、異体同心にて、その志を統合して活動を願う日蓮聖人門下の有志が集い、カンボジア王国において宗教省ならびに現地仏教界の協賛により、去る6月3日〜7日の間、第1回「妙法の行進」(Saddhamma-Yietra)は実施致されました。

仏教国として長い歴史を持つカンボジアは、ポルポト政権による共産主義支配の下、仏教は排斥されて崩壊し、修羅場の如き内乱と悲惨な大量虐殺の当に末法を経験した国であります。そのカンボジアは、日本を最援助国として国際社会からの支援を受け、再度仏教国としての復興を成し得ようと努めているところであります。そのカンボジア宗教省と仏教界による全面的な協賛を受けて、日本の大乗仏教とカンボジアの上座部仏教が和合協力し、平和と繁栄の実現を願う法華経を広く一般社会に流布させ、合わせて世界の平和と繁栄のための融和を、アジアの地より提唱することが「妙法の行進」の目的であります。また、「妙法の行進」を通じて広く門下の方々が、目的を共有してプログラム成し遂げ、その貴重な体験である功徳を今後の糧と出来るように、実践の場を提供するものでもあります。

当プログラムを推進してきた日蓮聖人門下の有志は、総勢300名を超える現地僧侶ならびに信者と共に、各寺院を巡ってプノンペン市内を、また郊外の著名な仏教遺跡(ウドン)と近郊村々を平和と繁栄を願って題目行脚し、現地クメール語に翻訳した要約「妙法蓮華経」2000冊を人々に施本して参りました。このプログラムは、未だ正式な宗門的活動ではない有志によるものであることを、カンボジア宗教省は重々承知の上、私共の熱意に感動し、現地仏教界に積極的に働きかけて成功したものであります。当日は、カンボジア王国ならびに世界の平和と繁栄の為、自らがその活動に参加したいと願う青年僧等で溢れ、その行脚の模様は各新聞の一面記事となり、テレビ局によっても放映されました。また、宗教省において開催された親睦会議におきましては、トンマユット派・マハニカイ派双方の最長老及び宗教大臣出席のもと、日蓮聖人門下とカンボジア仏教界の今後の相互協力と発展が祈念されました。(行進及び会議の様子は、記録ビデオを参照) また、これまで暴力行為の多発していたカンボジアの総選挙が、今年度は非常に平和的に行なわれましたことも、選挙を控えて行なわれましたこのプログラムが、これまで対立することの多かったトンマユット派とマハニカイ派の僧侶が一致協力し、「非暴力」を掲げて国民に祈りを捧げたことが大いに貢献したものと信じております。

本件は当初より、日蓮聖人門下の統一的活動の一環として発展させ、各派の参加によるアジアへの布教を絶好の契機とし、門下における法華行者としての弘通精神を覚醒させ、以って日本国内の諸問題に精力的に取り組むべき力を養成する一端となればと計画されてきました。「妙法の行進」の目的を達成するためにも、プログラムは5年の継続を必要と考えており、来年度は首都プノンペンならびにアンコールワット遺跡のあるシェムリアップでの開催を計画しています。どうか、日蓮聖人門下の各聖・各位に於かれましては、本趣旨を御理解頂き、御検討或いは御高配を賜りたく、伏して御願い申し上げる次第であります。

南無妙法蓮華経



第1回 「妙法の行進」 2003年
 6月 3日〜7日 

                                                                    平成15年 3月 吉日
日蓮門下各聖・各位

日蓮聖人門下の連合による「妙法の行進」について

趣意書


                                                                     

合掌

立教開宗750年の佳節を迎えまして、日蓮聖人門下の各聖・各位に於かれましては、各方面で妙法の流布に益々御尽力のことと拝します。

日蓮聖人が門下に嘱望されました「立正安国」の精神は、我国のみならず一閻浮堤の平和と繁栄を実現するために、「妙法蓮華経」の流布をすることにありました。この度、異体同心にて、その志を統合して活動を願う日蓮聖人門下の有志が集い、カンボジア王国における「妙法の行進」を計画致しました。

仏教国として長い歴史を持つカンボジアは、ポルポト政権による共産主義支配の下、仏教は排斥されて崩壊し、修羅場の如き内乱と悲惨な大量虐殺の当に末法を経験した国であります。そのカンボジアは、今やっと国際社会からの支援等により、再度仏教国としての復興を成し得ようと努めているところです。その支援を必要としているカンボジア宗教省による全面的な協賛を受けて、日本の大乗仏教とカンボジアの上座部仏教が和合協力して、平和と繁栄の実現を願う法華経を広く一般社会に流布させ、合わせて世界の平和と繁栄のための融和を、アジアの地より提唱することが「妙法の行進」の目的であります。

本目的を達成するためにも、「妙法の行進」は5年の継続を必要と考えております。どうか、各聖・各位に於かれましては、本プログラムの趣旨を御理解頂き、御参加或いは御賛同と賛助金等の御高配を賜りたく、伏して御願い申し上げる次第であります。

南無妙法蓮華経




                                          平成15年 4月 吉日
日蓮門下各聖・各位                 

日蓮聖人門下の連合による「妙法の行進」について(再)

合掌

宗祖の御遺文に「日は東より西に入る、日本の仏法の月氏に還る瑞相なり」(諌暁八幡抄)とあります。立教開宗750年を記し「妙法流布」の正行を成し遂げるべく、有志を募って今回のプログラムは計画されてきました。かって敬虔な仏教国でありながら、ポルポト政権における大量の虐殺と、その後の内乱によって当に末法の世を経験したカンボジアは、各国の支援を受けながらも、その復興を果たすことが出来ていません。首都プノンペンの市内は、今でも排気ガスと埃、瓦礫とスラムに溢れ、貧富の差は拡大し、癒着や犯罪・暴力が絶えません。その中でも、何とか理想の国造りをしようと努力している人々、幸せな家庭を築こうと健気に頑張っている信仰厚き人々がいます。

宗祖「法華経の流布」の決意は、「立正安国」の為でありました。その法華経が、当に必要とされている仏教国カンボジアに、宗祖の弟子達によって持ち込まれ、歓迎されようとしています。これも、本仏釈尊ならびに宗祖の導きによって、御報恩の機会を与えられたからに違い有りません。また、関係者の御尽力により、現地クメール語による要約「妙法蓮華経」の製作も、苦労を重ねながらも順調に進んでおります。しかしながら、この要約「妙法蓮華経」を一般の方々や現地僧侶に施本するプログラムを成功させるためには、さらに宗教省への寄付金100万円と「妙法の行進」への参加者が、是非とも必要です。どうか、未来を築くカンボジアの子供達のためにも、地涌の菩薩であられる皆様の心を奮い起こして、御賛同・御支援を頂きたく再度伏して御願い申し上げます。この活動の成功は、日本においての「妙法の流布」にも、必ずや原動力となると固く信じております。

南無妙法蓮華経

要約「妙法蓮華経」発刊の辞

歴史上、我が日本が仏教を招来して統一建国となった背景には、理想なる人格の完成と社会の平和・繁栄を実現させるために説かれた釈尊の「妙法蓮華経」が礎であったと言って過言ではありません。そして、教主釈尊の直弟子であるとの自覚を得た日蓮聖人が、その門下に嘱望された「立正安国」(正しい法を建立し国土を安穏せしめる)の精神は、国の思想信仰が乱れ、その結果として国に天災・疫病・戦乱等の災厄を招かんとする時、国難を防ぎ或いは国の復興を成し遂げるために、命を惜しまず「妙法蓮華経」を国家・国民に広く弘めることにありました。そして日蓮聖人は、それを我が国の仏教徒が実践するのみならず、それを伝来せしめた西方の仏教国に再び還し、世界に弘めるようにと後世に申し渡されております。

仏教国として長い歴史を持っていたカンボジアは、共産主義支配の下、仏教は排斥されて崩壊し、修羅場の如き内乱と悲惨な大量虐殺の当に末法を経験した国であります。そのカンボジアは、今、国際社会からの支援等を受けながら、自ら力を奮い起こし再度仏教国としての復興を成し得ようと努めているところであります。そのカンボジア王国の宗教省による全面的な協賛を受け、日本の大乗仏教とカンボジアの上座部仏教が和合協力して、世界の平和と繁栄の実現を願って、今回「妙法蓮華経」をカンボジアの皆様に御紹介する機会を得られましたことは、私たち仏教徒にとって大いなる喜びであります。この度の「妙法の行進」を成功させるために、多大なる御理解と御尽力を頂いたカンボジア仏教界・宗教省、そしてカンボジア国民の皆様に深く感謝致し厚く御礼を申し上げます。

泥土の中にありながらも、水上にれのない浄よらかな花を咲かせる(padma)。その中でも、白蓮華(pundarika)の白い花は、正しき真理を表わすと共に、一切の人々が永遠なる釈尊の愛子として、この世界に理想の仏国土を実現するために在るとの意味が込められています。

「妙法の行進」事務局


カンボジア上座部仏教界・宗教省との親睦会議におけるスピーチ

皆様、今日は。
一般的に上座部仏教(テーラワーダ)とは、「自己の智慧の完成を先として、他者の救済をなすもの」とされ、そして大乗仏教(マハヤーナ)は「他者の救済を先として、自己の智慧の完成をなすもの」と理解されています。上座部仏教をテーゼとすれば、大乗仏教はアンティテーゼとして派生したと言えます。

仏教においては、一切のものは相対的な関係を以て成り立っていることは、皆様御周知のことであり、したがってテーゼがあればアンティテーゼが生じるのは至極自然のことであります。

しかしながら、仏教の発展の中においては不幸なことに、上座部仏教は根本であると主張して大乗仏教を釈尊の教えにあらぬ亜流とし、大乗仏教は上座部仏教を自利を図る小乗(ヒナヤーナ)と蔑み対立した歴史がありました。

矛盾する双方が自らの正しさばかりを主張して対立した場合には、互いを非難するばかりで発展はありません。力の差があれば、そこに生じるのは一時的な勝者と敗者でございます。

そこで、法華経において釈尊は「一乗」(エカヤーナ)を説かれました。声聞乗(スラーベカ・ヤーナ)、縁覚乗(プラティカブッダ・ヤーナ)、菩薩乗(ボーディサットバ・ヤーナ)の教えには、それぞれ差別があるけれども、これ等を超越して統一調和する概念がある。それこそが、仏の真実の教えであり、把握され実践されねばならないものだと説かれるものであります。

一切の活動的な世界には、矛盾や対立が生じます。この矛盾や対立と言うものは、即ち苦しみであります。そして、この矛盾や対立を乗り越え、これ等を超越したものを見出すことは、即ち人類の叡智と言われるべきものであります。これ即ち、釈尊の教えであり、導きであります。

一切の矛盾や対立をもつものが、その差別を超越して一つの統一的な概念を共有した場合には、それぞれの差別あるものは、それぞれの存在価値を活かしつつ向上し、また矛盾であり対立していたものが、互いを補完しつつ他の活性化を刺激して、全体を理想化せしめるのであります。世界の調和的平和と理想への発展も、斯様な活動の中で成し遂げられるものでございます。

「互いを尊重して平和に共存するのだ」と理想を声高に唱えても、結局それは互いの自尊心を満足させて、都合の良いところがあれば協力し、都合が悪ければ対立することの繰り返しでございます。

この矛盾と対立を超越して統一する概念を把握しようと努めなければ、分裂と差別は、さらなる分裂と差別を生じさせ、力の有る者と無き者、富める者と貧しき者の格差は拡大するのであります。また世界も、力の有る国と無き国、富める国と貧しき国に細分化され、矛盾と対立、即ち苦しみを拡大させるのであります。

日本の建国ならびに国民思想の構築は、法華経に基づいていたと言っても過言ではありません。しかしながら、今から約800年程前、日本の大乗仏教は分裂して、法華経に説かれた統一的・絶対的な釈尊を傍らに置き、それぞれがそれぞれに崇拝する仏を唯一として主張したのであります。力の有るものは国の政治と結託して、その権勢を拡大しました。思想は乱れ、国中に疫病・飢餓、天災・戦乱が渦巻く時代となりました。

そこに「法華経の精神に還るべし」「釈尊こそが、我等の本仏なり」と唱えたのが、私達の宗祖である日蓮聖人でございました。しかし、世の中が安泰としている時には、正しき者は称せられ、悪しき者は罰せられるものでありますが、世の中が乱れて邪な者が勢力を保っている時には、正しき者は却って迫害に遭うのが常でございます。そして、日蓮聖人もまた、例外ではありませんでした。

しかしながら、日蓮聖人は「法華経への信心を破るなかれ」「天の加護なきことを疑うなかれ」と、正義を貫くことを自ら実践し、私ども日蓮門下に教え残されたのでございます。

私が説明を申し上げるまでもなく、既にカンボジア仏教界の皆様は、法華経の思想というものを十分に御理解の上に、私達を快く歓迎して下さいました。このことは、一度は焦土となったカンボジアに、当に釈尊の導きが脈々と復活している証でございます。恥ずかしながら形骸化してしまった日本の仏教界にも、是非とも見せねばならないことであります。

一切の差別を超越して、統一調和する概念と言うものは、なかなか言葉には尽くせないものであります。しかしながら、それは統一的な活動を通して、直観的に把握される理念でもございます。

私どもは、カンボジア仏教界と日本の仏教界が、「妙法の行進」という統一的な活動を契機として、平和と繁栄を実現する妙法の実践を、世界に発信できることを切に願っております。また、そのために御尽力頂いたカンボジア仏教界ならびに宗教省の皆様方に、深く感謝を申し上げる次第でございます。本当に、有り難うございました。

妙法の行進


1.名称 : 「妙法の行進」(英語名:Sat-Dharma Yietra,サッダルマ・ヤトラ)


2.目的 :
 日蓮聖人門下の連合による行脚の奉行、およびカンボジアの民衆を対象とした要約版の法華経配布を行い、カンボジア王国における妙法蓮華経の広宣流布計画の一助となることを目的とする。行進はカンボジア宗教省/カンボジア仏教界の協賛の下に、現地上座部僧侶および在家信者らと共同で行う。法華経をアジアへ再び流布させるという宗祖の御遺戒を門下として実現するとともに、法華の僧侶として一生にあるかないかの修行と法悦を実際に体験する。大学や寺院・経典の整備のために困窮しているカンボジア宗教省に寄付という形で経済的な援助が幾らかでも必要であるが、法華経流布のために必要な支援に対する対価となるものである。

*既に、カンボジア宗教省には、日蓮宗宗務院から「Lotus-sutra100冊の寄付を頂き、日蓮宗法華仏教国際協会より贈呈が終わっています。「Lotus-sutra」は、カンボジアの仏教大学や寺院に蔵書としてあっても、これだけでは妙法の流布にはなりません。次のプログラムからが本番であり、宗教省・カンボジア仏教界協賛の下、法華経を要約し現地語化した冊子を上座部僧侶と共に仏法僧の三宝に厚いカンボジアの町々村々を行進して、一般の家庭に施本し、世界の繁栄と平和を願う法華経流布の基盤を構築します。皆様の熱き御参加、温かい賛同をお願いしております。「妙法の行進」で施本される要約「妙法蓮華経」の巻頭の辞は、カンボジア上座部仏教界の最長老ならびにカンボジア宗教大臣より賜ります。


3.
期日 :
 第1回 2003年 6月 3日(火)〜7日(土)

5.内容 : 
「妙法の行進」の日本事務局は、当面、顕本法華宗什青会内に置き、日本国内での
          絡・調整・広報活動を行う。

            ・ 「妙法の行進」のカンボジア事務局は、カンボジア内で活動する日本のNGOAIM
          の事務所内に置き、カンボジア国内における宗教省及び仏教界との連絡・調整・
          広報活動を行う。

             「妙法の行進」は5年を目処に継続させるものとする。
             「妙法の行進」で行う配布物は、要約版「妙法蓮華経」のみとする。
             「妙法の行進」の日本側派遣団は約30名で構成し、門下各派からの参加を呼び掛
          ける。

             「妙法の行進」に随伴する現地僧侶はプノンペン班とシェムリアップ班の2班に分
          けて行い、現地側団長と一部補佐者のみ、両地域に渡って日本側と行動を共にす
          る。(初年度適用外)
             「妙法の行進」への日本人参加者の交通費・滞在費は自己負担を原則とする。
             「妙法の行進」時における飲料・食事、救護等の経費は、現地随伴僧侶の分も含め
          て日本側参加者で負担する。
             「妙法の行進」におけるカンボジア僧侶ならびにカンボジアにおける連絡・調整・
          移動の必要諸経費は宗教省への寄付金から充てる。
              宗教省への寄付金は、「妙法の行進」1プログラムに付き100万円を目標とし、日
          本事務局にて募金活動を行う。

              宗教省への寄付金は、「妙法の行進」における諸経費のほか、カンボジア内の仏教
          興隆の為に利用されるものとし、今後の友好関係を維持させる。

               宗教省は「妙法の行進」に掛かった経費の他、寄付金の使途内訳を日本事務局に報
          告する。

 
日蓮聖人門下の連合によるカンボジア布教

1.目   的 :

立教開宗750年を契機とし、
日蓮聖人門下連合による法華仏教の閻浮提広宣流布と世界人類の繁栄と安泰を目的とするため、その拠点として期待できるカンボジア宗教界との連携を促進する。

2.意   義 :

1)教


上座仏教より大乗仏教乃至密教の仏教一般を相対的に林立する宗旨とすれば、釈尊の真意である「実乗の一善」としての法華経は、これらの奥底にある絶対的なものを顕すものである。様々な宗旨を生じることとなった釈尊一代とされる経説は相対的であると見えるものの、実はこの絶対的なるものの上にあって、統一されその意義と価値を発揮するものである。したがって、全仏教の悲願である融和・統一的活動を成し遂げるためには、その根底に法華経の思想・哲学なくしては実現不可能である。

2)機

共産主義支配によって宗教界も壊滅的となった敬虔な仏教国であったカンボジア王国は、和平成立後著しい復興を見せているが、わずか10年の間に仏教徒の割合が100%から90%に減じた。これはイスラム教やキリスト教の布教と、台湾や日本の新興宗教の進出が原因の一つでもあるが、仏教界に伝承すべき僧侶が殆んど殺されてしまっており、教化体制も施設も不十分である現状が影響している。加えて、上座部の支援を受けて、市民と共に国家の復興に携わってきた仏教界ではあるが、経済の復興と共に地位や名誉、利権を背景とする勢力に影響を受ける市民が増しているのも現状である。そのため、釈尊の真意に基づき、近代化にも耐え得る堅固な仏教思想構築の必要性を懐いている。

また、カンボジアはアンコール王朝絶頂期・ジャヤバルマン7世(西暦11811218頃)の時代には大乗仏教の国であった。都城アンコール・トムの中央であるバイヨン寺院に乱立する(四面観音像)は、法華経に説かれる四菩薩並びに地湧の菩薩をイメージして造られたものとの説明が現地でなされている程である。それが事実ならば、カンボジア国民は大乗仏教のなかでも特に法華経に有縁の機である。

3)時                 

そのような状態の中にあって、2002年7月、日蓮宗の協力を得て、カンボジア宗教省において英訳の法華経と日蓮聖人御遺文を寄贈することを得た。寄贈式には宗教大臣・関係閣僚・上座部長老僧・仏教大学教授らが参列したが、彼らの受け入れ状況は極めて良好であり、上座部と大乗の協力体制確立のためには法華一乗の思想的基盤を堅固とすることが必要とのカンボジア宗教界の見解が出されるほどである。

一方、我が国の日蓮門下は立教開宗750年を迎えて、慶讃事業等は各宗派で行われているものの、宗祖が遺戒された本来の法華の行者として布教活動には精彩が無い。個人主義等の広まりにより、人々の心は荒廃し様々な悲惨な社会現象も起きているが、宗教を必要と考えない人々と硬直した宗教界の現状によって、志ある者の結集と総力的な活動が出来難いからでもある。国内の布教を活性化させるためにも、宗祖の「立正安国」の精神を大義として、世界に通用する「日蓮聖人の提唱する法華仏教とはこういうものである」との説示・教導が出来る場を必要としている時である。

4)国

僧俗一体となった先師の尽力により、法華経の題目は日本国中に知られることになったとは言え、日本国民のすべての人々がいわゆる日蓮聖人の法門を正しく理解しているわけではない。日本における有力な仏事を取り仕切る宗教宗派のひとつとして定着しているというのが現状である。「日本国は一向大乗の国なり。大乗の中にも法華経の国たるべし。」と宗祖は教示され、我が国においては法華経等の思想哲学の研鑽も今日まで続けられているが、広く国民が仏・法・僧の三宝に報じる信念には至っているとは言い難く、日蓮門下を騙りながら「釈尊も法華経も役に立たず」とする新興宗教が政権与党を有する程の「謗法の国」であるのが現状である。

一方カンボジアは、仏・法・僧の三宝を大切にする敬虔な王仏冥合の仏教国であるが、宗教は主に民衆の信仰生活に傾斜したものであり、また、政治上の権威を保つためにその役割を担ってきたため、その思想哲学に対する研究の蓄積がなく、上座部より大乗ならびに密教の仏教全般を融和統一すべき基盤が堅固とならない。このため、過去より時代によって上座部、大乗、ヒンズー化などの変化による混乱、ひいては政情不安定による宗教界の壊滅的事態をも招いている。カンボジア宗教界と日蓮門下が互いに欲し、現在双方に欠けているところを補完する力を得る為にも、両国は法華経を以って宗教交流を推進するに大いなる意義を持つ国と考えられる。

5)序

カンボジアは現在、国家の復興を進めるとともに、国際的な経済進出の門戸を開いている。これは即ち、様々な思想や価値観が流れ込み、カンボジアの築き守ってきた文化を混乱させるリスクを背負うということでもある。すでに宗教面においても、その財力と勢力に物を言わせる創価学会などの新興宗教が進出し活動している状態にある。これに対して、敬虔な仏教国として国の安泰と繁栄を願うカンボジアの宗教界は、「法華経は所謂対立すべき大乗ではない。一乗である。それは南伝と北伝の両仏教を融和・統一する教えである。」とし、「Grand Return of The Lotus Sutra」(法華経の回帰)と呼んで、日蓮門下との交流促進を期待しているのである。既にカンボジア宗教省と各寺院は法華仏教を学ぶ上座部僧侶の日本への留学を許可し、またカンボジア仏教大学での法華経の講義を我々に要請しているほどである。

6)結論

カンボジアを拠点とするアジアへの法華経流布は、遅からず日蓮聖人門下連合の統一的活動の一環として臨むべき道であると考える。カンボジア仏教界・宗教省等の期待に、すでに資金的にも時間的にも能力的にも限られた有志の献身的活動のみによっては答えることが出来ない段階にある。日蓮聖人は、諌暁八幡抄に「日は東より西に入る、日本の仏法の月氏へ還るべき瑞相なり。」と述べられて、「末法には一乗の強敵充満すべし、不軽菩薩の利益是れなり。各各我が弟子等励ませ給え、励ませ給え。」と、門弟の法華行者としての実践を鼓舞されている。本件を日蓮門下連合会の統一的活動へと発展させ、各宗門の参加によるアジア・カンボジアへの布教を絶好の契機として、門下における法華行者としての弘通精神を覚醒させ、以って日本国内の諸問題に精力的に取り組むべき力を養成する一端となる事が、本目的の最終的意義に適うものであると考える。

 


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